「これ、アメリカに持って行っていいの?」
成田空港の出発ロビーで、俺は妻と顔を見合わせた。
手には、実家の母が「向こうでも食べな」と持たせてくれた袋。
梅干し、だしパック、インスタントカレー、練りわさびのチューブ…。
LA留学が決まってから、英語の不安よりも、
「毎日の食事どうしよう…」という心配の方が正直ずっと大きかった。
でも、その食品がアメリカに持ち込めるのかどうか、
当時の自分は一切調べていなかった。
👀 こんな人に読んでほしい
- アメリカ渡航・移住が決まり、日本食を持っていきたい人
- 「税関で引っかかったらどうしよう…」と不安な人
- 一時帰国後に食品を持ち帰りたいが、どこまでOKか知りたい人
実際にLAで妻と生活していた経験から言うと、アメリカの税関は
「知っているかどうか」で結果が大きく変わります。
知らずに持ち込めば没収は当然。さらに申告を怠ると、
高額な罰金(最大で約150万円)が科される可能性もあります。
⚠️ 知らなかったでは済まされないのがアメリカの税関ルール
ただし安心してください。
ルールさえ理解すれば、日本食はしっかり持ち込めます。
実際には、レトルトカレー・だし・調味料・お菓子など、
持ち込み可能な食品は想像以上に多いです。
✔ 何がOKで何がNGか
✔ 見落としがちな注意ポイント
✔ 実際に役立つ持ち込み食品
この記事を読み終える頃には、
「何がOKで何がNGか」が完全に理解でき、税関の申告にも迷わなくなります。

✍️ この記事を書いた人
理系大学院卒 → インフラ業界 → 社費留学→ グローバル企業転職・年収1.5倍超を実現した30代。
TOEIC600点未満の英語苦手な社会人が社費留学を勝ち取り900点超えを達成した英語学習経験と、30カ国以上の渡航歴をもとに、海外生活・英語・キャリアなどについてリアルな情報を発信中。
アメリカ食品持ち込みの基本ルール|まず「申告」の仕組みを理解しよう

アメリカへの食品持ち込みでは、まず大前提として
「申告」と「許可」はまったく別のものです。
この2つを混同すると、「申告したのに没収された…」といった誤解につながるため、最初にしっかり整理しておきましょう。
📝 申告(Declare)
持っている食品を正直に申告すること。
入国カードや口頭で「持っています」と伝える行為です。
✔ 許可(Allow)
申告後に検査され、持ち込みOKと判断されること。
すべてが許可されるわけではありません。
⚠️ 重要ポイント
申告=持ち込みOKではない。
申告は「義務」、許可は「審査結果」です。
食品持ち込みを管理している2つの機関
アメリカへの食品持ち込みは、主に以下の2つの機関が関わっています。
-
USDA(米国農務省)
→ 農業・生態系保護の観点から、食品や動植物の持ち込みルールを決める側 -
CBP(米国税関・国境警備局)
→ 空港や港で実際に検査・申告を行う現場のチェック担当
💡 イメージで理解すると…
ルールを作るのが「USDA」、実際にチェックするのが「CBP」。
⚠️ 申告しないことが最大のリスク:食品を持ち込んでいるのに申告書に「NO」と記入した場合、発覚すると最大10,000ドル(約150万円)の罰金になる可能性がある。申告した上で没収されることはあっても、申告さえすれば基本的に罰金にはならない。
申告すれば、持ち込み禁止のものでも通してもらえるってこと?
それは違うよ。申告することと、持ち込みが「許可される」ことは別の話。申告した上で検査して、ダメなら没収される。でも申告せずに持ち込もうとした場合が一番ヤバくて、罰金リスクが出てくる。
税関申告書の書き方:「食品」の欄はどこ?
CBP Form 6059Bの11番の質問に「fruits, vegetables, plants, seeds, food, insects(果物、野菜、植物、種子、食品、昆虫)」という項目がある。食品を少しでも持っていたらYESにしよう。
最近はAPC(Automated Passport Control)端末や、モバイルパスポートコントロールアプリでも申告できる。操作方法は現地スタッフが教えてくれるから、英語が不安でも大丈夫だよ。
「申告したら全部没収されるんじゃ…」って思う人もいるかもしれないけど、申告した食品すべてが没収されるわけじゃない。検査の結果、OKなものはそのまま通れる。だから正直に申告するのが一番安全な選択だよ。
【絶対NG】アメリカに持ち込み禁止の食品リスト
アメリカが食品の持ち込みに厳しい理由は、農業と生態系の保護にある。外来の害虫・病原菌・雑草の種などが持ち込まれると、農業に壊滅的なダメージを与える可能性がある。
実際に過去に深刻な被害があったから、今も厳しいルールが続いている。
まず「絶対にやめたほうがいい」持ち込み禁止食品の一覧から見ていこう。
| カテゴリ | 具体例 | 持ち込み |
|---|---|---|
| 生肉・加工肉 | ソーセージ、ハム、ベーコン、焼き鳥、肉まん | ❌ NG |
| 生の果物 | みかん、りんご、梨、ぶどう、いちご、バナナ | ❌ NG |
| 生の野菜 | 枝豆、ネギ、にんにく(生)、ゴーヤ、里芋 | ❌ NG |
| 生の乳製品 | 生乳、未殺菌チーズ、生クリーム(未加工) | ❌ NG |
| 生卵・卵製品 | 生卵 | ❌ NG |
| 土のついた植物 | 観葉植物(土付き)、球根、根菜(土付き) | ❌ NG |
生肉・加工肉・肉入り食品
これが一番引っかかる人が多いポイントだと思う。生肉はもちろん、加熱済みの加工肉(ソーセージ・ハム・ベーコン)も基本的に持ち込み禁止だよ。
特に注意してほしいのが「肉入り食品」。たとえば:
- 肉入りのおにぎり(鮭はOKだが、チキン・豚肉系はNG)
- 肉まん・豚まん(中に豚肉が入っているためNG)
- 肉フレーク入りインスタント食品(肉の固形物が含まれるもの)
ただし、「肉エキス」「チキンフレーバー」程度のフレーバー成分であれば、多くの場合は問題ないとされている。カップヌードルのシーフード味が通るのに、実際の肉が入っているものがNGな感じ、伝わるかな。
生の果物・野菜・植物
生鮮の果物・野菜は、ほぼすべて持ち込み禁止だと思っておいた方がいい。外来の害虫や病気を運ぶリスクがあるからだ。
「日本のみかんを持っていこう」とか「実家の畑のトマトを」という気持ちはわかるけど、これは本当にやめた方がいい。
空港の検査犬は植物の臭いをかなりの精度で嗅ぎ取るから、バッグに入れて隠しても引っかかることが多い。
乾燥させた果物(ドライフルーツ)はどうですか?
市販のパッケージに入ったドライフルーツは基本的にOKだよ。「加工済み」かどうかがポイント。生vs加工処理済み、で考えると判断しやすい。
生の乳製品・生卵
生乳・未殺菌のチーズ・生クリーム(未加工)・生卵などは持ち込み禁止。ただし、市販の殺菌済みチーズ(プロセスチーズ・パルメザンなど)は条件付きでOKなケースが多い。
旅行者がよくやってしまうのが、「日本のおいしいチーズを持っていこう」というパターン。
市販品であれば多くの場合は通るけど、手作りやファームで直接買った非殺菌チーズは要注意だよ。
【OK・条件付きOK】アメリカに持ち込める食品一覧
「NG」ばかり見てくると不安になるかもしれないけど、安心してほしい。商業的に加工・密封されたパッケージの食品は、多くがアメリカに持ち込めるよ。
「アメリカに行ったら日本食は食べられない」なんてことは全然なくて、ちゃんと持っていけるものはたくさんある。
市販のレトルト・缶詰・インスタント食品
基準は「商業的に製造・密封された未開封パッケージ」かどうか。スーパーで買ってきた市販品で、未開封のものはほとんどOKだよ。
俺がLAに来たとき、最初に助かったのがレトルトカレーだった。引越し直後でまだ食器も揃っていない時期に、妻がレンジでチンして白米と食べた。
あの時の「日本のカレーって最高だな」って気持ち、今でも覚えてる。
乾物・調味料・だし系
日本の台所を支えるだし系・調味料類は、ほぼ全部持ち込める。これは日系スーパーでも売っているけど、やっぱり好きなブランドのものを持っていくと安心感が違うよ。
| 食品 | 持ち込み | メモ |
|---|---|---|
| みそ(市販パック) | ✅ OK | 未開封の密封パックであること |
| しょうゆ・めんつゆ | ✅ OK | 液体なので機内持ち込みは100ml制限に注意(預け荷物はOK) |
| 昆布・かつおぶし | ✅ OK | 商業パッケージであること(農業検査対象になる場合もあり申告推奨) |
| 乾燥椎茸・乾燥わかめ | ✅ OK | 申告して問題なく通れることが多い |
| 乾麺(そうめん・そば・うどん) | ✅ OK | 問題なし |
| 料理酒・みりん | ✅ OK | 液体量と機内ルールに注意 |
日本の菓子・スナック・お土産
これはほぼ全部OKと思っていい。ポテトチップス、チョコレート、クッキー、せんべい、グミ、キャンディー、和菓子(市販品)など、スーパーやコンビニで売っている市販の菓子類は問題なく持ち込める。
トーランスにはMitsuwaやNijiyaといった日系スーパーがあって、日本の菓子もある程度は買えるんだけど、やっぱり「日本でしか売ってないやつ」「期間限定フレーバー」とかは持ってきたくなるよね。そういうのは持ち込んで全然OK。
飲料・お茶・日本酒
- ✅ 緑茶・ほうじ茶・麦茶(ティーバッグ・パック):問題なし
- ✅ 日本酒・焼酎:1人あたり1リットル以下(免税範囲)が目安。それ以上は申告・課税になることも
- ✅ インスタントコーヒー・ドリップバッグ:問題なし
「これって持ち込める?」日本食 よくある疑問Q&A
「リストに載ってない食品はどうなの?」という疑問が必ず出てくると思うから、よくある日本食の具体例で答えていくよ。
税関で検査になった時の正しい対応|慌てず申告が正解
申告書にYESと書いて食品を申告すると、税関職員から「食品を持っているか」と追加で確認される場合がある。でも、これは怖いことじゃなくて正しい手続きの一部だよ。
検査の流れはだいたいこんな感じ:
申告書にYES記入
食品を持っていたら正直に申告書に記入する。
税関職員に食品の内容を伝える
「What food do you have?」と聞かれたら、持っている食品を説明する。英語に自信がなければ「Instant noodles, miso, Japanese snacks」などシンプルに答えればOK。
検査(X線・目視)
バッグのX線検査や、食品の目視確認が行われる。検査犬が来ることも珍しくない。
持ち込みOK or 没収
問題なければそのまま通過。NG品があれば没収される(罰金なし)。
没収されるの、めちゃくちゃ悔しくないですか…?
そりゃ悔しいよ(笑)でもそれは「申告した上でのルール通りの結果」だから、罰金にはならない。申告せずに隠そうとして見つかった場合が一番最悪のシナリオ。正直に申告するのが最善策だよ。
没収される場合はその場でサインをすることになる。サインするのは「没収に同意する」という書類で、それ以上の手続きはなく、そのまま入国できるよ。
LA在住経験者が実際に「持ち込んでよかった」日本食リスト
トーランスに妻と住んでいた頃、実際に日本から持ち込んで「これ持ってきてよかった!」と思ったものをリストアップするよ。あくまで俺個人の経験だけど、参考になると思う。
持ち込んでよかったもの(LA在住経験より)
- ✅ だしパック(かつお・昆布ブレンド):LAでも買えるけど、日本のお気に入りのブランドが安心。味噌汁の味が全然違う
- ✅ レトルトカレー(数種類):引越し直後・疲れた日のお守りとして最強
- ✅ 好きなブランドの味噌:Mitsuwaでも買えるけど、好みのブランドじゃないことも多い
- ✅ お気に入りの菓子(ポテチ・チョコ・せんべいなど):最初の精神安定剤(笑)
- ✅ めんつゆ(大きいボトル):現地でも買えるけど値段が高め
- ✅ インスタント味噌汁(小袋):職場に持っていけて便利
逆に「現地で買えるから持ってこなくてよかった」ものも正直に言っておくと:
- 🔵 お米:トーランス周辺の日系スーパーでカリフォルニア産のコシヒカリが買える。重い米を持ち込む必要はほぼない
- 🔵 しょうゆ:Mitsuwa・Nijiyaに普通に売っている
- 🔵 納豆:日系スーパーで冷凍納豆が買える(品質も問題ない)
- 🔵 豆腐:意外と現地でも手に入る(そもそも持ち込みは難しい)
LA、特にトーランス・ガーデナ・トーレンス周辺は日系コミュニティが充実しているから、日本食の調達は思ったより困らないよ。まずは「絶対必要なもの」を厳選して持ち込んで、あとは現地調達と割り切るのが賢いと思う。
まとめ|ルールを知れば、アメリカの税関は怖くない
長くなったけど、結論をシンプルにまとめるとこうなる。
税関って、知らないと怖いんだよね。俺もLAに渡航する前は「全部没収されたらどうしよう」って不安だったから、その気持ちはよくわかる。でも、ルールを知った上で正直に申告すれば、怖いことなんて何もない。
アメリカでの生活、楽しみにしていてほしい。食べ物の心配が解消されたなら、あとは思い切り新しい生活を楽しんでね。
準備は大事だけど、完璧じゃなくても何とかなるもんだよ。まず動いてみることが大事!